2017年6月28日水曜日

6/26分 配当投資家が、外国株CFDを斬る!

笑いも涙も配当と共に。皆さんこんにちは。米国株配当投資家のオザワークスです。

ちょっと一日遅れになってしまっていますが、早速配当の方見ていきましょう。

LQD/iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債(NISA)

またあれですね。あの、4月の終わりにHYGからもらった謎の還付金的な配当です。正確には配当金とは別のものですが、そんなことはいい! とっとと本題へゆく。

軽く前回までのおさらいをすると、配当を求め、配当に狂う我らがオザワークス一行の前に短期売買のトレーダーやIPO投資家などが、次々と敗れ去っていった。オザワークスの求める投資は至極簡単単純である。曰く、一度買ってずっと持っていればずっと定期的に入金がある投資、である。それ以外は認められない。この身体が、血が、受け付けないのだ。まだ見ぬ理想の投資を追い求めるオザワークス一行は、非常にマイナーなCFD国へと差し掛かろうとしていた……。

というわけで、今回は配当投資家なりにCFDへ斬り込んでみたいと思います。

えーと、CFD。差金決済取引の略ですね。差金決済取引というものは、えー、大変説明の難しいものなのでもっと頭の良い人に聞いてください。もしくはご自分で調べてください。……ひどいですね。まあ、とにかくそういう名前のものがあるんだと、そう思っといてください。

で、その中身ですが、やってることは現物の米国株と基本的には一緒です。買ったり売ったり、保有したりです。現物と違うところというのが、まあいくつかあるわけです。それを配当投資家的見地から説明します。

その一つが、レバレッジを掛けられることです。レバレッジというのはテコの原理のことで……という説明は省きます。一言で言えば、100万円の現金で1000万円の株が買えるということです。それはスゴイ、と思った方、言い方を変えましょう。100万円の現金を担保に900万円証券会社から借りて1000万円の株を買う。これでしょう。いいですか、900万円は借金です。レバレッジはうまく使えばすごく効果的なんですが、900万円は借金です。借金だということをどうぞお忘れなく。

もう一つが、いくつかの「調整額」なるコストが発生することです。金利と言ってもいい。現物株だと買うときに手数料は払いますが、その後は基本無料で棚に飾っておけます。ところがCFDでは、これもCFDの何を取引するかとか相手の証券会社でもまた違ってくるんでしょうけど、基本的に毎日なにかしらの「調整額」なるある種の手数料的なものが発生し、それを払ったり、または受け取ったりします。この辺のところはなかなか現物株にはない複雑さなんですが、実はCFDを考えるにあたって一番の曲者がこいつです。後で詳細に書きます。

他にも、非常に長い時間取引ができたり、売り注文から入れたり、といろいろ特徴はあるんですが、CFDで配当投資を行うにあたっては上の2つが重要で他はさして大きく見ません。ところでここまでCFDについて読んで、あれ、なんかこれFXと似てなくない? と思ったあなた、GOODです。そうです、FXもCFDの仲間です。というか、FXというのは、CFDの中で特に為替を扱うものがそう呼ばれているのです。FXはCFDの一部です。

さて、そろそろ証券会社の話をしましょう。CFDを扱っている証券会社。これまた沢山あるんでしょうけど、ぼくはGMOクリック証券を選びました。この会社はご存じの方もいるでしょう。ネット証券の中で、大手とまではいかないが、そこそこ名の通った証券会社だと思います。中手と言っておきましょう。

なぜGMOクリック証券にしたかというと、とりあえずぼくが口座を持っている証券会社の中で外国株CFDに結構力を入れているのがこのGMOだったのです。最大手のSBI証券も一応外国株CFDはあるにはあるんですが、いかにも扱いが小さい。銘柄も少なく、また配当の無いいかにも売買してください(するしかない)的な若い銘柄が大半を占めるのも嫌厭した理由です。

そんなわけでGMOのサイトにズバズバ入っていきますよ。GMOのCFDは結構色々なものが取引できますね。日経平均的なものやダウ平均的なもの、イギリス、ドイツ各国の株価の指数に、大豆やコーンの先物相場、 レバレッジ型のETFやら怪しい香りを放つ中国株まで。

そのなかで我々米国株配当投資家が選ぶのはもちろん、米国株のCFDです。取り扱っている銘柄は、アップルやアルファベット、アマゾン、フェイスブック、オーケー取引しまくれという銘柄から、ジョンソンエンドジョンソンやエクソンモービル、ゼネラルエレクトリックにAT&Tなどの古豪ハイパー安定銘柄まで、有名所は大体網羅されている印象です。結構な高配当&連続配当な銘柄もあります。こういったものは値動きが小さいので長期保有してなんぼ、配当貰ってなんぼですから、こういう銘柄があるのはうれしいですね。

あ、そうそうGMOでのCFDの利点を書いとくのを忘れてました。まず、外国株CFDについては、最大レバレッジは5倍。個別株にレバ5倍はなかなかいかついっすね。取引手数料は無料。正確には買値と売値に微妙な差がつけられていて、それが実質的な手数料として機能していると思うのですが、そこは我々配当の鬼。一発買ってあとはただ持ってるだけですから、売値とかかんけーなーい。取引手数料が無料だから、一株づつ買うとかの少取引に非常に向いています。

各銘柄の横に配当利回りが書いてあるのですが、AT&Tが5%、いいじゃない。シェブロン4.1%、よくできました。ゼネラルモータース4.4%キテるじゃない。これはなかなかいい感じですよ。この辺の銘柄が少額で買い集められて、配当もしっかりもらえる。CFD、いいね!

やろう! CFD!

……と、なるはずでした。

やはり世の中良く出来ています。いいことばかりじゃない。メリットがあれば、そこにはデメリットもあるのです。上の方でちょろっと言いましたけど、「調整額」ですね。こいつが厄介です。

じゃあ調整額とはなんぞや~、って話なんですが、それが何かってことよりもどういうふうに問題なのかってことの方が重要だとぼくは考えます。つまり難しいことは理解できんということです。調整額にはいくつか種類があるのですが、外国株CFDで問題になるのは、金利調整額というやつです。

これは銘柄を買いポジションで持っていると毎日発生する、保有するためのコストです。株を買って持っているだけで、毎日毎日手数料を取られていくのです。現物ではこんなのありえません。自分がお金を出して買ったものは、自分のものです。それがCFDではちょっと事情が違うようです。

それはわかった。問題は、それがいくらなのかだ? 仰るとおり。この金利調整額は銘柄ごとに決まっているようです。とりあえず、まな板の上にゼネラルエレクトリックを持って来ましょう。こいつの金利調整額は一日で一株あたり0.34円かかります。これが毎日だとすると×365。もしかしたら毎日ではなく「毎営業日」なのかもしれませんが、そこのところは調査不足です。とりあえずここでは毎日取られたとして、0.34×365=124.1円。GE一株を一年間CFDで持っていると、124円の調整額が掛かります。

一方、GEの配当額はというと、面倒なので1ドル110円の計算で、0.24ドル×4回×110=105.6円。GE一株を一年間CFDで持っていると、105円の配当金をもらえます。

はい、逆ザヤです。株価が一切変化しなかったとして、ただ持っているだけで、こちらが払う調整額>貰える配当金になってしまいました。持っていればいるほど損をする計算になります。レバレッジを掛けようが掛けまいがこれは変わりません。むしろ悪化します。GEの配当利回りは3.37%です。3.37%ですよ、普通に結構高めの配当だと思いません? それでも、逆ザヤです。

どうもいろいろな銘柄を調べたところ、この金利調整額の逆利回りと言ったらいいのかよくわからない保有コストは、年間で3.5~6%くらいで逆利回りは銘柄一律のようです。だから少なくとも配当利回りが3.5%以上はないと、長期投資などおぼつきません。それにしたって、例えば配当利回り5%のAT&Tで考えたって、コストを引いたら実質的な利回りは1.5%ほど。AT&Tの配当利回りが1.5%です。終わりです。

もう結論に移りましょう。CFD、なかなか可能性も秘めてはいるのですが、やっぱり短期で頻繁にトレードするための商品設計になっていますね。とてもじゃないけど長期投資向きじゃない。現物でできるのにわざわざこれを選ぶ理由は、皆無ですね。しかし、いいところもあるんですよ。レバレッジを使って実力以上のポジションを持てたり、取引手数料無料でごくごく少額から株を買っていける、これははっきりとしたメリットです。米国株現物の手数料、ずいぶん安くなったとはいえまだまだ日本株よりもずっと高いですからね。それがタダなのはデカい。

ただし、やっぱり金利調整額、この壁が高すぎる。逆に言えば、問題はここだけであって、これさえなんとかなればCFDは結構使えるのではないかなと、ぼくは思います。今のままではダメです。店頭CFDなんでこんな数字証券会社のさじ加減でなんとでもなるはずなんですが、まあ、向こうも商売ということですか。

いや~、外国株CFD、おしいですね。おしいですが、この国に長居は無用のようです。我々配当投資家は、次なる目的地を目指して再び旅立たねばなりません。その目的地とは、

くりっく株365NYダウ、です。

おいおいまたCFDかよ? いやいやいや、くりっく株365NYダウはGMOの外国株CFDとは一味違いますよ。しかし、それはまた次のブログで書きましょう。

本日はこの辺で。お相手は、オザワークスでした。次回の配当でまたお目にかかりましょう。

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