2017年6月3日土曜日

6/2分 配当金と株式配当、似ているようで大きな違い

どっも、オザワークスです。

SJR/ショー・コミュニケーションズ 6/2
BMO/バンク・オブ・モントリオール 6/2

早いものでもう6月です。今年の投資計画、みなさんの進捗状況はどうですか? 遅れてますか、進んでますか?

さて、ようやくBBD/バンコ・ブラデスコの株式配当の処理が終わったようなので、今日はその話をします。

株式配当。無償割当とも言われます。これは何かというと、配当金の株版です。配当金では、株を持っていると配当が現金で入ってきます。米国株であれば、米ドルですね。一方の株式配当では、株を持っていると同じ株そのものを配当としてくれます。株が勝手に増える感じですね。

もう少し具体的な数字を出して説明しましょう。配当金では、1株あたり1ドルの配当で30株持っているから1×30=30ドルね、とかそんな感じになると思います。株式配当も同じで、今回のBBD/バンコ・ブラデスコの株式配当は1株あたり0.1株の配当でしたので、ぼくは220株持っていましたから、え~と、0.1×220=22株が配当としてもらえる計算になります。220株持っているとある日22株増えて、242株になる感じです。

配当「金」ではなく配当「株」のイメージ、なんとなく掴んでいただけたでしょうか。バンコブラデスコは今回の株式配当を毎年やりつつ通常の配当金も出してくれる(それも毎月!)ので、まあなかなか株主様への還元頑張っているようですね。ちなみにブラジルの銀行です。

ここまで読んだあなた、今こんなことを思いましたね。バンブラをただ持っているだけで毎年配当金がもらえ、更に株式配当で持ち株数そのものも増え、株数が増えるということは貰える配当金も更に更に増え、翌年にはまた株式配当で更に更に更に持ち株が増え、更に更に更に更に配当金も……すげぇ銘柄じゃん。完璧じゃん。全然売買しなくてもどんどん株増えるじゃん。これ勝ったし。

……ぼくもそう思っていた時期がありました。さあ、ここからは株式配当の負の側面を書いていきましょう。世の中そんなうまい話はないんですよ。

ここでも配当金との比較で話し始めます。まず配当金は受け取る瞬間に税金を引かれています。外国税はここではとりあえずないものとしましょう。すると、日本国内での源泉徴収が大体20%、スルッと持って行かれます。銘柄に関係なく配当金が入金する毎にです。1×30=30ドルはそのままもらえず、更に×0.8して結局手元に残るのは24ドル、というような感じです。お上は何もしなくても6ドル儲けているわけですね。

察しの良い方はもうおわかりですね。株式配当も配当金と同じく「利益」ですから、おんなじよ~に20%断りもなく抜き取っていくというわけです。結局お上が一番強いのです。

まあまあまあ、税金を取られるのはまあ仕方ない部分もあるでしょう。われわれ道を歩かない人はいません。橋を渡らない人もいません。ハイハイ払いますよ。

ん?
どうやって?

配当は株で来るんですよ。現金じゃないんですよ。配当金なら20%分ハイって渡せますよね。いやでも、これ株だから。でも税金は払わないといけん。つまり、税金分の現金が必要ってことですか?

YES!

そうなんですよ。配当金のように、或いは売買で利益が出たときのように、手元に現金が舞い込んでくるわけじゃないんですよ。でも、利益の20%分はきっちり現金で払ってね、と。厳しいわけです。特に少額投資家にとっては。財布にカネがねえってことです。

ぼくの場合だと、今回元が220株で22株配当で43ドルほど預り金から持って行かれました。43ドルが20%相当なんでしょうね。今回は過去の経験からこの時期にバンブラの株式配当が来ることがわかっていました。なので予め100ドルほど口座に置いておくという対処ができました。43ドルという額もまあ予想通りです。

疑問その1。去年は200株が220になりました。今年は220が242。来年があるとすれば242で266。うーむ、ちょっとずつ加速がついていっている……。再来年は266が292。いやいやこれやばいぞ。貰える株が増えるということは、その分払う税金も増えるに等しい。そしてその税金分の現金を用意することが少しずつ苦しくなる。じわじわやばいっす。

すんごい極端な話、バンブラを2万株持っていたとしましょう。今の100倍です。すると、税金は大体40万円ぐらいですね。これかなりきつくないですか? それだけの大金用意しなくちゃいけないってのは。ぼくにはもう無理ですね。10倍でもきついです。

疑問その2。もし、うっかりしていて、税金分の現金が口座になかったらどうなるのか。経験がないのでわかりません。とりあえずあるだけの現金は吸い出され、残りは配当される株を一部勝手に売却、とかかなあ、とは思いますね。怖くて試してみようとは思いません。証券会社に電話して聞けば多分わかるとは思いますが、うん、めんどくさい。ブログで話題にするならそのくらいは調べろよって話ですが……。

そろそろまとめに入りましょう。え~、株式配当。一見良さそうなんですけど、やっぱり税金に関して問題がありますね。配当金ならいいんですよ。貰う配当金の中から20%勝手に持ってってちょ、で。でも株を貰うわけだから。やっぱりそこがちょっと嫌ですね。しかもバンブラの場合は毎年これがある。そして放っておくと毎年額も大きくなる。うーん、嫌ですね。貰うっきりの配当金と比べて、こう額の多少に関わらず有り金を気にしていなければならない、というのが個人的にどうも気持ち悪い。ぼくは知りませんけど、もし配当金を出さず代わりに株式配当を四半期で行う会社があったら、うーん、すごいストレスでぼくはとても保有する気になれませんね。配当金なら放ったらかしで済むのに、口座に税金分のお金あるかなって気に掛けないとダメというのが嫌。配当された分の株を売ればお金にはなりますが、売買手数料は掛かるし、めんどくさいし、……やっぱ嫌です。

というわけで、配当金の勝ちと。バンコブラデスコ、なかなかユニークな会社なんですがね、あんまり大量に持つ気にはなれませんね。コントロールし辛いです。まあ広い世界にはこんな会社もあるということで。

今日はこの辺で。また来週。

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