2018年2月16日金曜日

売って銘柄乗り換えもウマウマ。継続保有も配当ウマウマ。正解は?

皆さんこんにちは、オザワークスです。

毎日配当が10日で止まってしまいました。まあこんなもんです。

さて、昨日の記事「配当目当てで買った銘柄が爆騰げ! 売る、保有、どうする?」の続きです。昨日は、その場合ぼくならこうする、というだけの説明で終わってしまいました。今日はそのまま保有する場合も含めてもっと深く考察します。



まずは昨日のおさらい。ことの発端は、配当目的で買った銘柄が高騰した場合、売って他の高配当銘柄をたくさん買い込むか、どうするのか? 配当収入を増やしたいなら、どうする? ということでした。

これに対して、ぼくなら半分利確して売却益を得つつ、もう半分は残して継続保有。もちろん売って出来たキャッシュは他の高配当銘柄を新規に購入。という一例を示しました。

一応半分利確ということで、株価の上昇を享受しつつも配当も継続的に貰っちゃおう、という一挙両得的なアレもコレも欲しい的な選択ではあります。確かに損はしていない。ただ裏を返せば、半分売ったことで利益も配当もなんか中途半端、という指摘もできます。これもその通り。

ですからこの問題、そう単純ではないんですよ。ぼくのやり方は、ぼくが悩みたくないから初めから半分売ると決めてやっているだけです。もしかしたら売らずに継続保有の方が、結果的に配当収入増への近道かもしれません。ここまでが、昨日の記事です。

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今日は、ここからさらに考えてゆきます。配当のことを考えるのが好きなのです。ゾクゾクするのです。

まずサンプルとして銘柄を3つ用意しました。BA/ボーング、CAT/キャタピラー、WMT/ウォルマートの3つです。なんでこの3銘柄か? それは3銘柄の共通点を並べると今回の題材にぴったりだからです。

3銘柄の共通点
・それぞれの業界で最大手に近い存在である。(投資先としてまずは安心感がある)
・少なくとも直近の5年間は増配を続けている。(配当を増やす意志はありそうだ)
・ここ1年で株価がべらぼうに騰がっている。(3銘柄とも配当利回りは2%ほど)

この共通点の一番下ですね。ここです。これが悩ましい。想像して下さい。あなたはこの3銘柄を1年前から持っている。含み益は、ある。それを現実化させるか、否か。

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ほんじゃま売ってみましょう。この1年間で3銘柄ともにかなり騰がりましたので、売ることによって元手よりも多いキャッシュを手に入れることが出来ました。やったね!

このキャッシュでもちろん新たな株を買います。さあどれにしましょうか。ちなみに1年前、3銘柄を買ったときの配当利回りは、それぞれボーイング3.7%、キャタピラー3.3%、ウォルマート3%くらいです。最低これらと同等かより高い利回りの銘柄が欲しいですよね。しかもキャッシュは1年前と比べてたくさんある! より多く買えるのです。

ぼく基準ですが、ちょっと乗り換え候補となりそうな銘柄を並べてみましょう。
XOM/エクソン・モービル 4%
T/エーティー・アンド・ティー 5.5%
CVX/シェブロン 4%
PFE/ファイザー 3.9%
VZ/ベライゾン・コミュニケーション 4.8%
KO/コカコーラ 3.5%
PM/フィリップ・モリス・インターナショナル 4.2%
IBM/アイビーエム 3.9%
MO/アルトリア・グループ 4%

はい、超巨大企業であり高配当かつ減配の危険性の低い銘柄を並べてみました。これですよ。このクラスの銘柄が、この高配当利回りで今現在でも買えるのがアメリカという国です。完全に配当の楽園です。勝ちです。勝ち確です。

いやね、ぼくはこの記事において、売って銘柄乗り換えをせずに継続保有のセンもあるよ、と締めくくりたかったのに……これいきなり勝ちじゃないですか。このメンツ。盛り上がらないわ~。

はい、結論。配当狙いで買った銘柄が高騰しちゃった、どうしよ?

売りなさい! 全部売って、上記のカッチカチ鉄板高配当銘柄を目一杯買いなさい! それで勝ちです!

真面目に言うと、売却は全然ありですね。全部売るのもモチありです。それでさらなる高配当銘柄を買う。ただ一点注意したいのは、とにかく減配しない銘柄を選ぶということです。目指しているのは配当収入の増加ですから、そのために安定的な高配当銘柄をより多く買う。できれば増配銘柄であればなおいいですね。

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さてと、では売るという大正解のあとで、売らない、という選択肢も考えてみましょう。これもキーになっているのは「増配」です。ボーイング、キャタピラー、ウォルマート、3銘柄ともにここ数年続けて増配しています。

ひとことで言えば、売却して銘柄のスイッチングをせずとも増配してくれれば配当収入は増えます。保有する株数を増やさなくても。

ただ、その速度というか増配のペースの問題が横たわる訳でして。これを見て下さい。
キャタピラー



 ウォルマート


これは、キャタピラーとウォルマートがそれぞれどのくらい配当を支払ったのかを棒グラフにしたものです。見ると年々棒が長くなっていますよね。これが増配をしているということです。

ところがここ2年ほどを注視すると、あまり棒(配当)が伸びている様子がありません。確かに伸びてはいるんですが、前年度とあまり変わっていない気もします。増配の伸び、即ち増配率が低下傾向にあるようです。

私見ですが、両社ともに増配は最低限にとどめてキャッシュを手元に残し、来るべき敵(キャタピラーは不況、ウォルマートはアマゾン)との戦いに備えているように思えます。

まあいずれにせよこの増配率では、配当収入を増加させる、という目的にはやや物足りない印象を受けます。増配って、そもそもこの程度なのでしょうか。

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いえいえ、実にいかつい増配を見付けました。
ボーイング

見て下さい。ここ数年のこの配当の伸びを。完全にタケノコ状態です。仮に5年前からボーイングを保有しているとすれば、何も株を買い足さなくても受け取る配当金は3倍になっています。3倍の増配ですよ。それでも配当利回りが高まらないのは、増配率以上に株価もタケノコ状態だからです。

配当利回りを簡単に計算しましょう。5年前のボーイングの配当利回りは、今買った場合と同じ2%です。しかし配当額は5年で3倍になりました。なので5年前に買ったあなたのボーイングの「今」の利回りは、3倍の6%です。しつこいですが、今買う人は2%です。でも、5年前に買った人は6%です。

増配を続ける銘柄は、買ってから時間が経てば経つほど配当利回りは高くなります。ボーイングの場合は、たった5年で利回り2%が6%です。

この6%を売り払って、利回りが3%だの4%だの、そんな低配当銘柄を買っていいのですか?

この一言が言いたかった。

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ここからはまとめですけども、正直、まとまりません。というのも、売って銘柄を乗り換えるのも有効。いやいや、売らずに増配の威力を味わい尽くすのもまた格別。てなわけで、どれが正解かぼくにはまったくわかりません。

いや、どちらも正解?

まず初めに選んだ3銘柄、ボーイング、キャタピラー、ウォルマート、このチョイスがまず手堅くて、各業界をリードする大御所で増配もありですから、これがまず強い。

ですから下手に手数料払って愛着ある強銘柄を手放す、などという落ち着きのない行動が合理的かどうか。「離婚」せず、ずっと配当を受け取っときゃいいんじゃないのか。

しかしながら、米国株の世界には他にも魅惑的な配当銘柄が、ぞろぞろとあるのもまた事実。配当美人との甘い「浮気」も楽しみたいですよね?

あー、悩む!

ぼくは半分だけ売ります。ぼくはとりあえずそうしてます。「浮気」もしてます。ただそれは、どれが正解なのかわからないからです。そう、この問題は複雑で正解のパッと見えない問題なのです。

投資家は独立自立の精神が大事。答えを選ぶのはあなた。さあ、どっち!?

オザワークスでした。



えらい長くなっちゃった。楽しくて。すんません
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