2018年1月2日火曜日

CFD実験室その7 金利調整額でさらに銘柄を絞り込む

皆さんこんにちは、オザワークスです。

前回はさあ株買うぞ、ということでまずは配当利回りで購入銘柄を60から13まで絞りました。配当利回りはまあ3%もあれば御の字なので、今回は銘柄を買って保有する場合のコスト、金利調整額の点から買うべき銘柄を考えていきます。

前回までで生き残った配当利回り3%以上の13銘柄
AT&T 5.6%
ベライゾンコミュニケーションズ 5.2%
フォードモーター 5%
IBM 3.9%
エクソンモービル 3.8%
シェブロン 3.7%
ファイザー 3.5%
ゼネラルモータース 3.4%
メルク 3.3%
コカコーラ 3.1%
ギャップ 3.1%
P&G 3%
シスコシステムズ 3%

金利調整額とは?

金利調整額? なんだか聞き慣れない言葉が出てきました。しかし大丈夫、簡単です。

金利調整額というのは、CFDで株を買って持っているだけで毎日証券会社に払わなければならない、言わば株の預り賃です。

現物で株を取引する方はこれが摩訶不思議なものに見えるでしょうが、CFDは株を保有するだけで毎日金利を取られます。仕組みは複雑で、ここはCFDって「そういうもの」としておきましょう。

FXをされる方は、スワップ金利に近い感覚のものです。あくまで感覚ですが。

CFDは株を買って持っているだけで毎日金利というコストが掛かる、とにかくここまではオーケーですね?

配当 vs 金利調整額

で、その金利ですが、銘柄ごとに違います。正確には、銘柄の株価で金利が決まります。
なので当然金利の低い銘柄を買いたいですよね。せっかく3ヶ月に一度配当を貰っても、毎日毎日金利調整額でそれが削られてしまうわけですから。

例えば配当利回りで選んだ13銘柄のうち1番株価の低い銘柄はフォードモーターで1株12ドルほど。株価の高いIBMが150ドルくらいです。

毎日徴収される金利はそれぞれ、フォード1株で0.15円、IBMが1.92円。これを毎日取られます。

フォード 12ドル→0.15円
IBM 150ドル→1.92円

ここで気づかれた方は賢い。フォードとIBMそれぞれに同じ額だけ投資するなら、株価の低いフォードはたくさん株を持つことになるし、IBMはその逆で多く買うことは出来ない。それ故に結局どの銘柄を持っても払う金利はバランスする?

その通り。GMOクリック証券の 外国株CFDでは実はどの銘柄も買っても金利は等しくなるシムテムになっています。だからシステム上は金利の高い銘柄、低い銘柄は存在しません。

金利調整額の穴

ただ、このシステム、穴があります。実はこの金利調整額、1円以下の位は切り捨てられて取られません。フォードとIBMで説明すれば、実際の1株あたりの金利は、

フォード 0円
IBM  1円

となります。あり、フォード金利なくなっちゃった? ははは、なくなっちゃいましたね。ええ、それでいいんです。実際は銘柄ごとに金利の差はあるということです。

それでも0~1円の小さな世界でしょ? 大して変わんないんじゃないの? と思ったそこのアナタ。これをご覧下さい。

もしフォードとIBMが共に配当利回り3%だったとして、それぞれに等しく1万円投資して1年間放置しました。するとこうなります。

フォード 受取配当300円-支払金利0円
IBM  受取配当300円-支払金利365円

金利調整額は毎日掛かりますからね。チリも積もれば1年の配当額を超えてしまうこともあるのですよ。ね、金利の多寡がえらい違いになってしまいました。

配当利回りと金利調整額で銘柄を絞り込む

とこんなわけで、配当利回り+金利調整額(株価)で購入銘柄を選んでみましょう。

株価を見て金利調整額を計算するときのコツは、ざっくりと株価の数字×0.012を思い浮かべるといいです。大体それが1日あたりの金利です。

株価10ドルの銘柄、10→0.12円
株価50ドルの銘柄、50→0.60円
株価100ドルの銘柄、100→1.2円

こんな感じで連想していただけると ……ざっくりですが。

この金利調整額はそれぞれの銘柄のページで詳細を確認できます。できますが、いちいち見てもらうのも面倒なのではっきり言いましょう。

株価が100ドル以上の銘柄は、金利の面からCFDでの配当狙い投資は無理です。その多くで、配当額を金利が上回る逆ザヤが発生します。また、100ドルには届かないまでもそれに近い額であればほぼ金利によって配当が食われます。

線引をしましょう。株価50ドル。50ドル以上の銘柄はCFD的にはアウトで。もちろん金利の要らない現物では全然ありですよ。だって、IBM、エクソンモービル、シェブロン、メルク、P&Gですから。当然ありです。

AT&T 5.6% 0.44円
ベライゾンコミュニケーションズ 5.1% 0.57円 
フォードモーター 5% 0.15円
ファイザー 3.5% 0.46円
ゼネラルモータース 3.4% 0.56円
コカコーラ 3.1% 0.6円
ギャップ 3.1% 0.35円
シスコシステムズ 3% 0.46円

やー、というわけで8つまで絞れました。それでは次回、今回語った金利調整額についてもう少し細かいところを拾いながら、いよいよ初めて買う銘柄を決めたいと思います。

記事一覧

CFD実験室その1 CFDとはなにか

CFD実験室その2 CFDの特徴

CFD実験室その3 GMOクリック証券で口座を開こう

CFD実験室その4 CFD口座を作ったら、まずは入金

CFD実験室その5 外国株CFDの銘柄を見ていく

CFD実験室その6 高配当銘柄の選び方

CFD実験室その7 金利調整額でさらに銘柄を絞り込む

CFD実験室その8 いよいよ銘柄決定

CFD実験室その9 何株買うのか決めつつ、レバレッジを考える

CFD実験室その10 レバレッジとロスカット、やや複雑な関係

CFD実験室その11 GMOクリック証券で外国株CFDを買う手順

CFD実験室その12 金利手数料を無くすマル秘取引術、オザワークス流

CFD実験室その13 株を買ったら、まずロスカットレートの設定

0 件のコメント:

コメントを投稿